--------------- 合同企画 --------------- 

座長: 大野 欽司 (名古屋大学), 久留 聡 (国立病院機構鈴鹿病院)

合同特別講演                                     12月19日(土)

筋ジストロフィーに対する新たな治療法の開発を目指して

武田 伸一 (国立精神・神経医療研究センター)

 

合同シンポジウム                                  12月19日(土)

1. ミトコンドリア病に対するタウリン療法

砂田 芳秀 (川崎医科大学神経内科学) 

2. デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対するビルトラルセン

小牧 宏文 (国立精神・神経医療研究センタートランスレーショナル・メディカルセンター) 

3. 脊髄性筋萎縮症に対するヌシネルセン投与

齊藤 利雄 (国立病院機構大阪刀根山医療センター)  

4. 腰椎椎間板ヘルニアに対するコンドリアーゼ —適応症例とその長期成績— 

松山  幸弘  (浜松医科大学整形外科)

 

--------------- 日 本 筋 学 会 ---------------

特別講演1                                            12月20日(日)

座長: 砂田 芳秀 (川崎医大)

福山型筋ジストロフィー〜解明から克服にむけて

戸田 達史 (東京大学 大学院医学系研究科 神経内科学)


 

特別講演2                                             12月20日(日)

座長: 西野 一三 (国立精神・神経医療研究センター)

骨格筋幹細胞のニッチ制御と筋ジストロフィー治療

朝倉 淳  (ミネソタ大学医学部・幹細胞研究所・筋ジストロフィーセンター)



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シンポジウムI: サルコペニア・筋萎縮の分子メカニズムから臨床まで   12月19日(土)

座長: 飛田 哲朗 (名古屋第二赤十字病院), 小笠原 理紀 (名古屋工業大学)

骨格筋の特徴の一つは、そのダイナミックな大きさの可塑性である。レジスタンス運動などの骨格筋への負荷の増大によって筋肥大が生じる一方で、ロコモティブシンドローム等による筋活動の低下や加齢、あるいは悪性腫瘍による悪液質などによって筋萎縮が生じる。このような骨格筋量の変化は、骨格筋機能に影響を及ぼすことはもちろんのこと、脳・脂肪・骨・肝臓など様々な骨格筋以外の組織・器官にも影響を及ぼし、我々の健康に広く関わることがわかってきている。本シンポジウムでは、4名のシンポジストの先生方にサルコペニア・筋萎縮のメカニズムから一般住民や臨床現場における身体機能への影響についてご紹介いただき、生物学・医学的に重要な課題となっている骨格筋量の調節や他の組織・器官への影響の理解を深めたい。

1. 骨格筋の筋量維持に対するオートファジーアダプターの役割

奥津 光晴 (名古屋市立大学大学院理学研究科)

2. Use it or lose it:メカニカルストレスによる筋原線維機能の制御機構

山田 崇史 (札幌医科大学 保健医療学部 理学療法学科)

3. 運動器住民検診からみえてきたロコモティブシンドローム・サルコペニアのリスク因子

小林 和克 (名古屋大学 整形外科)

4. 脊椎変性疾患とサルコペニア -治療成績、脊椎アライメントへの影響-

松井 寛樹 (国立長寿医療研究センター 整形外科)


シンポジウムII: 神経筋接合部形成の新たな分子メカニズム           12月19日(土)

座長: 重本  和宏 (東京都健康長寿医療センター研究所), 伊藤 美佳子 (名古屋大学 医学系研究科)

神経筋接合部には、神経終末と筋肉細胞間にはシナプス間隙、筋肉細胞側にはヒダのような陥没構造が見られる。神経終末からアセチルコリンが放出され、筋収縮を起こすために、アセチルコリンレセプターを始め様々な分子が神経筋接合部に集まり構成しているが、そのメカニズムはまだ不明な点が多い。本シンポジウムでは、神経筋接合部の機能分子に関して、最新の知見をご発表いただき、神経筋接合部の形成機構・維持機構の分子メカニズム、また神経筋接合部の機能不全によって発症する筋疾患の解明・克服にむけて、新たな方向を見出すことを目的としたい。

1. 神経筋シナプス(NMJ)形成シグナルとNMJ標的治療

山梨 裕司 (東京大学医科学研究所腫瘍抑制分野) 

2. 神経筋接合部形成制御における活性型ビタミンDの役割

荒川 正行 (公益財団法人微生物化学研究会 微生物化学研究所) 

3.神経筋接合部形成における細胞外分泌因子の役割

大河原 美静 (名古屋大学 医学系研究科 神経遺伝情報学)  

4. 疾患特異的iPS細胞を用いた神経・筋病態の解明

岡田 洋平 (愛知医科大学 医学部内科学講座)

 

シンポジウムIII: 疾患特異的iPS細胞を活用した創薬研究の現状と未来  12月20日(日)

座長: 堀田 秋津 (京都大学iPS細胞研究所), 櫻井 英俊 (京都大学iPS細胞研究所)

ヒトiPS細胞の樹立から12年以上が経過した中で、疾患特異的iPS細胞はヒト疾患バイオロジー研究の有用なツールとして広く認知され、疾患モデルの構築や分子病態の解明に寄与している。またその無限の増殖性からハイスループット創薬スクリーニングへの応用も進んでおり、iPS細胞創薬で同定された治療薬の医師主導治験が開始されている疾患もある。本シンポジウムでは、筋疾患だけでなく神経疾患や骨系統疾患など運動機能不全を来す疾患群を対象に、疾患特異的iPS細胞を用いた研究をリードしている先生方にこれまでの成果をご紹介いただき、今後のiPS細胞を活用した運動器疾患に対する創薬研究の方向性や可能性を議論する場としたい。

1. 疾患iPS細胞を用いた神経疾患の創薬研究

今村 恵子 (京都大学iPS細胞研究所) 

2. 疾患特異的iPS細胞を活用した筋強直性ジストロフィー(DM1)におけるCTGリピート伸長機序の解析研究

荒木 敏之 (国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第五部) 

3. iPS細胞からの骨分化誘導系の確立と疾患解析への応用(骨形成不全症)

川井 俊介 (iPS細胞研究所 増殖分化機構研究部門) 

4. iPS細胞技術を活用した筋疾患に対する創薬研究

櫻井 英俊 (京都大学iPS細胞研究所・臨床応用研究部門)


シンポジウムIV: 核酸を標的とした難治性神経・筋疾患の治療法開発    12月20日(日)

座長: 野口 悟 (国立精神・神経医療研究センター), 細川 元靖 (京都大学)

難治性の神経・筋疾患における発症機序及び治療戦略の研究の発展はめざましく、原因遺伝子とその機序が明らかにされていくに従い、画期的な治療方法が開発されてきた。中でも、筋ジストロフィーや脊髄性筋萎縮症のアンチセンス医薬品が承認され始めたとこは大きな注目を集めた。さらに近年では、トランスポゾン挿入やイントロンへの変異によるスプライシング変化に対し、アンチセンスや低分子スプライシング操作薬での治療の研究開発、CTGリピートの延長によるRNA制御破綻に対する異常RNAを標的とした治療などの研究も進んでいる。そのような核酸をツール・標的とした治療の分子機序から開発状況まで、基礎と臨床の枠組みを超えて議論したい。

1. 核酸標的低分子によるリピート病の治療

中森 雅之 (大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学) 

2. 筋疾患におけるスプライス異常誘発型変異と低分子化合物による治療展望

粟屋 智就 (京都大学大学院医学研究科 外胚葉性疾患創薬医学) 

3. アンチセンス核酸と低分子化合物を用いた福山型筋ジストロフィーに対する治療法開発

池田 真理子 (藤田医科大学病院 臨床遺伝科) 

4. 核酸を用いた筋ジストロフィー治療薬開発への期待と現状

青木 吉嗣 (国立精神・神経医療研究センター 神経研究所遺伝子疾患治療研究部)

 

シンポジウムV: New Tools for Skeletal Muscle Biology    12月20日(日)

座長: 秋本 崇之 (早稲田大学 スポーツ科学学術院), 深田 宗一朗 (大阪大学大学院 薬学研究科)

骨格筋は動く臓器であり,その動きを可能としているのがアクチン・ミオシンなどで構成される収縮装置である.様々な筋疾患で観察される筋機能低下の改善法を開発するためには,「筋収縮装置の新技術」,「生体の筋線維を解析する新手法の開発」,「生体の筋線維を模倣できる培養法の開発」などが求められている.本シンポジウムでは,4名のシンポジストの先生方に,オリジナルの技術・実験手法をご紹介頂き,筋生物学の発展および筋疾患克服につながる場として頂きたい.

1. DNAナノデバイスを活用したミオシンの1分子機能解析とフォースセンシング

岩城 光宏 (理化学研究所 生命機能科学研究センター) 

2. In vitro筋組織モデルの収縮力評価ツールの開発

清水一憲 (名古屋大学大学院工学研究科生命分子工学専攻) 

3. 骨格筋線維のin vivoイメージング

狩野 豊 (電気通信大学) 

4. CRISPR/Cas9システムによる筋ジストロフィー疾患モデルマイクロミニピッグの作出

大竹 正剛 (静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター), 小野悦郎 (九州大学 大学院医学研究院基礎医学部門 実験動物学)